アメリカを支える徹底した「民尊官卑」 3
行政府、そして官僚の裁量権をできるだけ小さくするために、政策施行の過程を透明にするのがいわゆる「サン・シャイン(日光)法」。
日本のように官僚の身勝手な通達や政令という闇ルールがまかり通らないように、官僚の行動の法的根拠と手続きに日光を当てる・・・。
最後の歯止めとして、米国の個人そして企業、団体などだれでも、いつでも、上は連邦政府から、下は町村役場を相手にして、行政府の言動のために自分の利害が損なわれたと思えば、州や連邦裁判所に問題の行為の停止と損害賠償を訴え出られる道が仕組まれました。
こういう仕組みだから、日本が安請け合いして、アメリカ政府の言う通りに、製品ごとの輸出規制に応ずると、次から次にこの要求が出てくるのです。
日本と違って、政府官僚にハイここまでで打ちとめよという力はありません。
仮にそう言い渡されたとしても、日本と違って泣き寝入りする者などいません。
憲法違反として、政府をすぐに訴えるのです。
訴えられたら、政府の負け。
それだから、1957年、繊維製品で日本が初めてアメリカの自主輸出規制要求を受け入れたときに、いまの安請け合い方式が始まったとみていいでしょう。
憲法が市民の暮らしを助ける例も多いです。
89年1月はじめ、連邦裁判所は、ニューヨーク市内の牛乳市場を5つの乳業会社で独占して他州からの競争を排除しているのは違憲を判定しました。
50年前の州法を楯にして、役人と業者の癒着で、市内の牛乳価を3割も高くしているのが暴露されました。
翌日から、市内の、ミルクの小売値が2割下がりました。
憲法に明記されている市民、つまり消費者の権利を再び確認したのでした。
憲法と市民の台所とは無関係と思っている日本の裁判官も反省してほしいです。